クルマのカタログだけ見てもわからないのが「乗り心地」。
ここではステップワゴン2列目シートの乗り心地にフォーカス。
エアコンなど室内装備はどうなっているか?
スライドさせたときの足元空間は十分か?
このあたりの予備知識がつきます。
ステップワゴン2列目シートの乗り心地は?
2列目シートの座り心地は快適か
まずステップワゴンの2列目は独立キャプテンシートが標準装備となります。
ガソリン車ではベンチシート仕様を選べますが、メーカーオプション扱い。
口コミによれば、独立キャプテンシートの座り心地は、クッション性が高くてふわふわというより、体をしっかりホールドする、少し硬めなものです。
ハイブリッド車では専用チューニングを施したサスペンションや、さらに上位表示モデルではパフォマンスダンパーがあるので、乗り心地はより高くなります。
日産セレナの方が微振動を拾いにくくて乗り心地がいいという評価も見かけますが、ステップワゴンでも特に悪いというわけではなさそうです。
この辺は自分で試乗して乗り比べてみるのが一番ですね。
運転席、助手席、2列目、3列目とそれぞれチェックし、複数の車種を比較しながら乗るのがベスト。
2列目シートは少し狭い
ステップワゴンのキャプテンシートはすこし横幅が狭いです。
中肉中背の人が座っても窮屈さを覚えるといいます。
ここでも比較として、セレナの方が広くて乗り心地がいいという意見が多く見受けられます。
ステップワゴンの室内幅で、ウォークスルー性も確保するとなると仕方がなかったのでしょうか?
2列目シートまわりの室内装備
パーソナルテーブル
ドリンクホルダーが2個ある、コンビニフック付きのパーソナルテーブルです。
ステップワゴンB、スパーダB以外に標準で装備されています。
簡易的なテーブルといった印象です。
あえて比較すると、セレナのパーソナルテーブルは子どもが使いやすいような工夫があり、ステップワゴンのものよりユーティリティ高めです。
シートバックポケット
2列目シートのうしろにバックポケットがあります。
Bグレード以外が標準装備。
2列目シートに座った人がスマホを入れておけますし、通知がきても見えるくらいディスプレイが覗いているのがポイント。
出典:日産セレナサイト
またあえてセレナを引き合いにだすと、セレナはさらにユーザー目線を意識していると言えます。
ポケットが2つに別れているのはステップワゴンと同じ。
さらにセレナでは、大きな方な方のポケットにタブレットをいれ、小さな方には、上に位置するUSBソケットで充電をしつつ、ケーブルの遊びの部分をしまっておくことができます。
この辺がセレナはさすがです。
ただ、ステップワゴンもいいところがありますよ。
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2列目シートから操作可能なエアコン
ステップワゴンのトリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンディショナーは、いいです。
これは運転席・助手席・後席の3箇所で個別にエアコンや暖房(ヒーター)の温度調整ができるものです。
グレード別の設定で、上位モデルでは標準装備でついてきます。
2列目からも直接温度調節ができるコントローラーがあるので、いちいち運転席の人に温度をあげてほしいとか頼まなくても済みますね。
さらに言えば、ステップワゴンには2列目・3列目シートの足元には暖房用ダクト(リアヒーターダクト)が標準で用意されています。
セレナやヴォクシーではオプション扱いになるのが、ステップワゴンでは最初からついてくるので寒い冬でもバッチリ。
冷え性の女性には特に嬉しい機能じゃないでしょうか。
ステップワゴン2列目シートのスライド量は少なめ
ヴォクシー・セレナよりスライド量は少ない
ステップワゴンの2列目シートはスライド量が少なめで、約610mmです。
出典:日産セレナサイト
これに対してヴォクシーは810mmの超ロングスライド、セレナは690mmです。
ステップワゴンとヴォクシーと比べると200mm=20㎝違いますね。
女性なら自分の足のサイズ1つ分と同じくらいの空間が生まれるので快適さに直結してくるでしょう。
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ステップワゴンに横スライドはない
なんだかステップワゴンの欠点ばかり言っているようですが、ステップワゴンには2列目シートの横スライド機能が残念ながらありません。
出典:日産セレナサイト
ヴォクシー・ステップワゴンにはあるのですが。
これがあった方が3列目シートへの乗り降りがしやすくなるのは言うまでもありません。
ヴォクシーはこの3車中最も低床化されているので横スライドも合わせれば、足腰の丈夫でないお年寄りでも乗り降りしやすいでしょうね。
一方、スライド機能をつけていないからよりがっちりと安定感が生まれるという見方もできるので、そういう乗り心地という点は有利にはたらくとも考えられるでしょう。
シートベルトはピラーから伸びるタイプ
出典:トヨタヴォクシーサイト
ステップワゴンはシートベルトがピラーからひっぱってくるタイプを採用しています。
これに対して画像のヴォクシー、セレナでは2列目シートの背もたれから伸びているタイプ。
ヴォクシーなど超ロングスライドを可能にしているシートではピラーから伸びていては無理が生じます。
シートベルトごとスライドさせることができないと不便ですものね。
ピラーからシートベルトが伸びていると邪魔にも思えるのですが、もしものときにしっかり支えてくれるのは自然に考えてこっちでしょう。
どちらも一長一短というところですかね。
ステップワゴン2列目シートの居住性|足元空間は狭いのか?
3列目シートを使っても足元空間が狭いことはない
さきほども述べていたとおりステップワゴンはスライド量が少なめ。
では、シンプルに狭いの?
といえば、そんなこともありません。
3列目を使用した状態では、2列目シートをスライド幅の中間くらいにもってくることになりますが、このときの足元空間は、特に狭いということはありません。
こぶし2個分ほどの足元空間は確保できるので長時間ドライブでも問題はありません。
頭上空間はトップクラスの広さ
ステップワゴンは室内高がトップクラスの高さ。
ガソリン車では1425mm(ハイブリッド車は1405mm)と競合車と比較しても頭上空間が広いです。
身長180㎝の大きめな人が座ってもまだ余裕があります。
広々とした開放感があるのは気持ちがいいものです。
7人乗りか8人乗りかどっちがいい?
ステップワゴンのガソリン車は8人乗りに設定することもできます。
6:4分割ベンチシートをメーカーオプションでつけられます。
これによって居住性も大きく変わってきます。
8人乗りにすることでシートアレンジも豊富になり、特にフルフラットにできるなど車中泊などをお考えの方には適しているでしょう。
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たとえば正月、実家に帰ったとき自分の家族4人に加え、親が2人、きょうだい夫婦とその子ども1人が一緒に乗ることができます。
これ以上子どもがいたり、もっとほかのきょうだいや親戚なども一緒にどこかへいくとなるともう1台出動というかたちになりますが、どっちにしてもこういうときは乗車定員が多い方が何かと助かるわけですね。
ベンチシートなら子どもとの距離も近くなり世話がしやすいし、そのまま横になって眠ることもできます。
子どもが小さいうちは8人乗りの方がいいケースが多そうです。
シートの乗り心地自体は左右独立したキャプテンシートの方が上ですが、それを上回るメリットも8人乗りには多いですね。
ステップワゴン2列目の乗り心地・スライド量・足元空間まとめ
ステップワゴンの2列目シートを、特にキャプテンシート中心にみてきました。
ヴォクシー・セレナにひけをとるところも多々ありましたが、ステップワゴンが優っている部分としては、エアコンまわりのことがありました。
グレード別で標準装備となるトリプルゾーンコントロール・フルオートエアコンディショナー、また全タイプ標準のリアヒーターダクトですね。
女性は冷え性の方が少なくないですから、この機能ってすごく重宝すると思います。
ハイブリッド車では専用サスペンションやパフォーマンスダンパーで走り・乗り心地をさらに高めています。
この乗り心地というのは客観的にわかる部分もありますが、主観的な要素もからんでくるものですよね。
運転席・助手席・2列目・3列目でも違いがありますし、ガソリン車とハイブリッド車でも異なるでしょう。
購入に際しては最低限、手間と時間をかけて乗り比べをしてほしいですし、そのとき比較対象項目として役立てていただければ幸いです。
それでは最後までお読みくださりありがとうございました。
✳︎画像の出典は記載のあるも以外はすべてホンダステップワゴンサイトより