車の購入や所有に対してかかる税金。
ステップワゴンとセレナと比べると、この税金の額に大きな違いはあるのでしょうか?
結論から言えば、ステップワゴン・セレナで大きな差はありません。
実は、比較はとても簡単。
ステップワゴン中心に車の税金をみていきます。
ステップワゴン・セレナ ハイブリッド車の税金を比較
新車を購入するとき、車の価格そのものと同時に考えておくべきなのが購入後の維持費についてです。
維持費には燃料代・車検など色々ありますが、そのなかでもきちんと理解したいのが税金のこと。
とっつきにくいですよね、税金って。
ステップワゴン・セレナ、まずはそれぞれハイブリッド車でかかる税金はどんなものかチェックしていきましょう。
車にかかる税金の種類を簡単におさらい
出典:PhotoAC
車にかかる税金は3種類。
自動車税、自動車重量税、自動車取得税です。
それぞれに減税制度があります。
この辺の話についてすでによくご存知の方は読み飛ばしてください。
そうでない方は、なるべくシンプルにご説明するよう心がけていますのでご確認を。
特に重量税なんかははたくさん数字が出てくるんですよね。
違う意味で用いられている、似たような数字が、たくさん出てきたりします。
税金の話をするときは「本来支払うべき(減税なしの)税金額」「減税される額」「減税された結果支払う額」というふうに、さまざまな角度から説明することになります。
当たり前のことではあるのですが、こんがらがりやすいので意識しておくといいですね。
自動車税は総排気量で
自動車税は車の総排気量で決まります。
いつ支払うかというと、新車購入(新規登録)時と届出の翌年以降毎年です。
新車購入時は車の代金と一緒に自動車税を支払うので意識されないことが多いかもしれないです。
自動車重量税は車両重量で
自動車重量税(以下、重量税)は車両重量で決まります。
支払いタイミングは新車購入時と車検のとき。
新車購入時は初回検査までの3年分を支払います。
その後は2年ごとの車検で2年分ずつ。
自動車取得税は取得価額で
自動車取得税(以下、取得税)は取得価額×3%です。
その名のとおり購入=取得するときに支払う税金です。
この「取得価額」というのは車を買うときに支払った額とイコールではないんです。
算定方法はややこしいのですが、だいたい希望販売価格の90%になります。
減税のこと
出典:PhotoAC
車にかかる減税にはエコカー減税とグリーン化特例があります。
前者の対象なのが重量税と取得税で、後者が自動車税です。
適用期間が決まっています。
自動車税は「平成29年4月1日〜平成31年3月31日」の期間に新規登録をした車が対象。
購入の翌年に減税が適用されます。
重量税は、適用期間は同じく「平成29年4月1日〜平成31年3月31日」で、その間に新規登録・届出をした車に対して適用されます。
取得税は「平成29年5月1日〜平成31年4月30日」に新規登録および初回車検を受ける車が対象です。
では、これらの税金および減税が、実際にステップワゴン・ハイブリッド、セレナe-POWERではどれくらいになるかみていきます。
両者でそんなに違いがあるわけではないのでステップワゴンを中心に取りあげていきますね。
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ステップワゴン・ハイブリッドの自動車税はいくら?
出典:ホンダステップワゴンサイト
ステップワゴン・ハイブリッドの総排気量は2L(正確には1.993L)。
この場合の自動車税は39500円。
これがグリーン化特例により優遇(減税)され、新規登録の翌年分が75%軽減。
39500×0.75=29625
減税額は約3万円。
支払う額の方からみれば、約1万円ということですね。
まとめると、ステップワゴンの自動車税は、新規登録の翌年分が減税されて支払う額は約1万円、その翌年以降は本来通り39500円です。
ちなみに新規登録をした年は、その翌月から3月までの月割り分がかかります。
ステップワゴン・ハイブリッドの重量税はいくら?
ステップワゴン・ハイブリッドの重量は1780〜1820kgで、エコカー減税の対象。
この場合の重量税は1年分だと1万円です。
ただ、重量税の説明でむしろよく出てくるのは3年分(3万円)とか2年分(2万円)の額。
なぜかというと、重量税は新車購入時と車検時に支払いますが、前者が3年分で後者が2年分だからです。
そしてさらに、ステップワゴン・ハイブリッドは「平成32年度燃費基準+50%達成車」なので新車購入時とその次の車検時の分が免税(100%減税)となります。
減税は嬉しい話なんですけど、数字はたくさん出てくるしかた苦しい用語も多いし、ちょっと疲れます。
ステップワゴン・ハイブリッドの取得税はいくら?
取得税は最初からいくらと決まってるわけじゃなく、その車がいくらなのかで決定します。
取得価額(希望販売価格の90%)×3%
です。
具体例をあげましょう。
SPADA HYBRID B・Honda SENSINGは消費税抜きの希望小売価格が3,056,000円。
これをキレイに300万円と捉えます。
この場合、次の計算で取得税が求められます。
300万円×90%×3%
=300×0.9×0.03
=8.1万円
なかなかな大きな額になるんですよね。
取得税はオプション費用もカウントされたものが取得価額となるので400万円の場合も想定しておきましょう。
400万円なら10.8万円です。
では減税の適用はあるのか、あればいくらなのか。
これが、まるまる免税。
ありがとうございます。
では今度はセレナe-POWERをみていきます。
ほとんどステップワゴン・ハイブリッドと共通で、変わるのは自動車税くらいですからサクッといきましょう。
セレナe-POWERの税金はいくら?
出典:日産セレナサイト
ステップワゴン・ハイブリッドの総排気量が2Lだったのに対して、セレナe-POWERは1.2L(正確には1.198L)。
この場合の自動車税は34500円。
ステップワゴンよりも5000円安いんですね。
そして減税により新規登録翌年が9000円(減税額は25500円)になります。
さっきみたように、ステップワゴンの自動車税は約1万円でした。
なのでセレナの9000円とそう大きく変わるわけではありませんね。
ただ新規登録翌年がそうであるだけで、この次の年度以降は減税がなくなり、自動車税における両者の差額5000円(年間)は2年経てば1万円になるし、4年では2万円です。
10年では5万円になります。
つまり、この分だけセレナe-POWERの方が税金は安くなるわけです。
あとの重量税・取得税はステップワゴンと同じです。
はい、これでステップワゴンとセレナのハイブリッド車における税金の話は終わりです。
次はガソリン車ですが、税金の話の前提はできているのでパパッと進めていきましょう。
ステップワゴン・セレナ ガソリン車の税金を比較
ステップワゴン・ガソリン車の自動車税はいくら?
出典:ホンダステップワゴンサイト
ステップワゴンはガソリン車の方が総排気量が少なくて、1.5(正確には1.496)L。
自動車税は34500円です。
ハイブリッド車より5000円安いですね。
ただし減税はありません。
ステップワゴン・ガソリン車の重量税はいくら?
ステップワゴン・ガソリン車の重量は1640〜1720kg。
ハイブリッド車と同じくエコカー区分で重量税は年間1万円。
これがエコカー減税によって25%オフの年間7500円になります。
減税額でみれば2500円/年です。
以上から、新規登録時に支払う額(3年分)は22500円、車検時は15000円です。
ステップワゴン・ガソリン車の取得税はいくら?
取得税は、ハイブリッド車のときにみたように300万円では8.1万円、400万円では10.8万円かかりました。
これが、ガソリン車の場合20%オフになります。
なので
8.1万円→6.48万円
10.1万円→8.08万円
が取得税となります。
セレナ・ガソリン車の税金はいくら?
出典:日産セレナサイト
セレナのガソリン車は、ここではマイルドハイブリッドである「S-ハイブリッド」車を指します。
ステップワゴンとセレナのハイブリッド車では自動車税だけが異なるとお話ししましたが、ガソリン車でも同じです。
セレナ・ガソリン車は総排気量が2(1.997)L。
この場合、自動車税は39500円。
セレナの自動車税はステップワゴンより5000円高い。
ハイブリッド車では逆でしたね。
ステップワゴンの方がセレナより5000円高かったです。
…はい、これで税金の話はほぼおしまい。
最後に5年間分の税金合計だけみておくことにします。
ステップワゴン・セレナ 5年間分の税金合計
ステップワゴン・ハイブリッド 5年間分の税金はいくら?
出典:ホンダステップワゴンサイト
自動車税は新規登録翌年が(約)1万円になる以外は39500円です。
登録年は、登録を何月にしたかで変わりますが、わかりやすいように同じ39500円で考えることにします。
この場合5年間では
39500×4+10000=168000円
になります。
次に、重量税は新規登録時3年分と、その次の車検までの2年分が丸々免税なので0円。
最後に、取得税も0円です。
つまり、5年間で支払う税金の合計は自動車税のみなので168000円です。
ざっくり17万円といったところですね。
この翌年以降は重量税39500円が発生してくるのでその分がプラスとなります。
セレナe-POWER 5年間分の税金はいくら?
出典:日産セレナサイト
ステップワゴンとは自動車税の減税がわずか1000円程度変わるだけなので、ほぼステップワゴンと同じ税金額となります。
すなわち、大体17万円です。
ステップワゴン・ガソリン車 5年間分の税金はいくら?
出典:ホンダステップワゴンサイト
自動車税は減税なしなのでシンプルに、5年間では
34500×5=172500円
重量税は年間7500円なので
7500×5=37500円
取得税は300万円のステップワゴンで64800円。
5年間合計は274800円。
ざっくりでは27万5千円です。
ハイブリッド車より10万円ほど高いことになります。
税金だけでこの差、維持費全体では燃料代なども浮いてくるのでもっと大きくなりますよね。
セレナ・ガソリン車 5年間分の税金はいくら?
出典:日産セレナサイト
ステップワゴンとの違いは重量税の5000円分(セレナの方が高い)。
5年間では2万5千円になるので、ステップワゴンの合計27万5千円にプラスします。
セレナ・ガソリン車の5年間合計は30万円ということになります。
ステップワゴンとセレナの税金比較まとめ
最低限のポイントだけおさえて完結にお話ししたつもりですが、それなりに長くなってしまいました。
まとめます。
税金のなかで大きいのは自動車税。
これは毎年かかる金額で、そこそこ大きい。
ハイブリッド車では5年間は0円ですが、その翌年以降は3〜4万円が毎年かかってくることになります。
重量税も毎年(支払い自体は車検の2年ごと)支払いますが、自動車税ほど大きな額ではありません。
取得税は単発ですので1回払えば終わりです。
ステップワゴンとセレナでは税金でみたときに大きな違いというのはないんですね。
同車種のハイブリッド車かガソリン車か、でみたときにはそれなりに変わってきますので比較する意義はもっとあります。
ステップワゴンとセレナという比較だったら、税金面では差別化されません。
それでは長々とお付き合いくださりましてありがとうございました。